宗教について 〜 人の生と死を考える 注84

公開: 2023年3月30日

更新: 2023年4月22日

注84. 識字率

識字率とは、文字で書かれた文章を読み、自分が考えたことを文章にして書き残すことができる人々が、人口のどれくらいを占めているかを示す率です。全ての人々が、文字での読み書きができれば、識字率は100パーセントになります。

日本では、ひらがなやカタカナがあるので、言葉を話すことができる人であれば、書き方、読み方を、少し学習すれば、漢字の読み書きを知らなくても、ひらがなだけを使って、読み書きができるようになります。このため、日本では、ヨーロッパの国々と比較すると、識字率が高くなります。

これに対して、ヨーロッパの国々では、文字のアルファベットだけを憶えても、個々の言葉をアルファベットを使って、どう書くのかの「つづり方」を憶えなければ、書かれた文章を読んだり、文章を書いたりすることはできません。このため、一般に、識字率は低くなります。

ヨーロッパの多くの書き言葉は、もともと教会で使われていた、ラテン語が基になっています。そのため、ラテン語を知らなかった一般の人々には、書き言葉を理解することは、本来、容易なことではありませんでした。このことが、ヨーロッパの社会で、識字率を低くする原因だったと言えます。

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